塩の代用品は存在しない!よく悪者にされる「塩」適量はどれ位?

「塩」は何かと悪者にされがちです。塩は私達の体にどのような影響を与えていて、どう付き合っていったらいいのでしょうか?

塩は化学的にいうと「NaCl」で、ナトリウムと塩素から出来ています。塩が海水に含まれる事はご存じだと思います。岩塩も海水が長い年月を経て変化したものです。

塩は私達の体内では血液や体液の中に含まれています。細胞の浸透圧を調整する、消化吸収を助ける、神経伝達を行うなどの働きをしていて、生きていくのに無くてはならない物です。塩分が不足すると脱水症状・倦怠感・精神不安定などを引き起こします。一方、摂り過ぎるとむくみにつながり、高血圧、胃がん、食道がんなどのリスクが高まります。

体の為に必要な塩は1日に2~3gですが、この数字は現状とかけ離れているので、目標値(上限)が定められています。国が定めた目標値は、成人男性で9gまで、女性で7.5gまでとなっています。

私達の食事に含まれる塩分量の一例をあげてみると、一般的な朝食メニュー(トースト・玉子・サラダ)で約3g、牛丼並盛で約2.5g、味噌汁で約1.8g、焼き魚定食で約5~6gです。普通に食事をしていると目標値を軽く超えてしまいます。

話はそれますが、「甘味」に関しては色々な種類があります。砂糖以外にはちみつや人工甘味料もあるし、果物や野菜の自然な甘みもあります。ところが「塩味」に関しては、代用品はないのです。食塩や自然塩、醤油や味噌も元をただせば「塩」なのです。

ということで、塩分摂取量を減らす方法を考えていきます。今すぐ出来るのは、塩味が付いたものに更に塩を使わない事です。干物、漬物などに更に醤油をかける習慣がある人は今日から止めましょう。フライなどには下味がついているのでソースをかける前に味をみましょう。かつ丼にする為の豚肉に下味はなくても大丈夫です。

よく「寿司を食べると喉が渇く」と聞きますが、すし飯やガリ(甘酢生姜)にも多くの塩(と砂糖)が使われています。寿司につける醤油の量を調整しましょう。

醤油を食卓に常備してそのまま使うとかけ過ぎます。必要な時だけ出す、醤油を出汁で割る、醤油の代わりにポン酢を使う・・などの工夫をするといいです。

加工食品の塩分も要注意です。パンは生地をこねる段階で塩を使っています。ハムやソーセージ、ちくわなども塩分の量が多いです。そこに更にバターやトマトケチャップなどをつける場合、量を調整しましょう。(付けないのがベストです)

塩の成分のナトリウムはカリウムを摂る事で排出が促されます。日ごろからカリウムの多い野菜や果物・豆類を摂るように心掛けましょう。(ほうれん草・アボカド・バナナなど)

また、最近気になる塩の使い方に「塩麹」と「経口補水液」があります。

塩麹は麹に塩と水を加えて発酵させたもので、塩味だけでなく甘みや旨みがあることで人気です。この塩麹、栄養成分表示やレシピを見ると、塩の割合がバラバラでかなり塩分が強いものも見かけます。使う時は量を加減しながら使ってください。

経口補水液はスポーツドリンクに比べて塩分が倍以上あり、電解質の補給に向いています。以前からあるものですが、近年熱中症対策として宣伝され、よく見かけるようになりました。経口補水液を飲んだ事がある方はわかると思いますが、かなり塩辛く、元気な時に美味しいと思える味ではありません。

経口補水液は本来、下痢やおう吐、発熱などで脱水になった時に飲む目的で作られ、脱水症状の予防の為に飲む物ではありません。毎日飲んだら塩分の摂り過ぎになります。「日常の水分補給には水、いざという時に経口補水液」という使い方をお薦めします。