【栄養士のキモチ】栄養とカロリーのちょっと気になる関係とは?

目指せ最後のダイエット、究極の方法は「バランスよく腹八分目」

ダイエットに関する情報は、テレビや雑誌、インターネットなどに沢山紹介されています。食事をダイエット食品に置き換える方法、単品だけをとる方法、痩せるお茶やお酢、脂肪や炭水化物を控える、肉を中心に食べる方法・・・など、挙げたらキリがありません。

中でもテレビの影響力は大きいようで、特集された食品が売り切れた光景を何度も目にしてきました。みなさん健康維持やダイエットに関心があるのだな・・と思うと同時に、「栄養価が近い他の物でもいいのでは?」と思った時もありました。

数々のダイエット方法の中でお薦めしたいのは、1日に数回、体重を測って記録する方法と、食事は野菜などからゆっくり噛んで食べる方法です。

うまく取り入れたら効果がありそうなのは、野菜スープを中心に食べる方法です。野菜が沢山入っているスープは年代にかかわらず家族全員で食べてもいいと思います。

そして、これらの方法を総合して行きついたのは、「バランスよく腹八分目」の食事と「適度な運動」をするという方法です。案外普通だな・・・と思った方、その通りです。変わった事をしようとするから長続きせず、「ダイエットをやめたら元に戻った」という事になるのです。

「結婚式を控えて痩せてキレイになりたい」などという短期決戦の場合は、少し極端な方法をとりたい気持ちも分かります。(それでも食事のバランスは考えて下さい。痩せてもお肌がカサカサになってしまっては残念です。)

そうでない場合、ダイエットは一生の課題だと思って、無理のない方法を長く続けることをお薦めします。「いやいや、それが難しいんだよ・・」という声が聞こえそうです。確かに、バランスよく腹八分目というのは意外に難しいです。

バランスがいいメニュー作りの参考にしたいのは病院の献立や学校給食の献立です。社員食堂や公共施設の食堂でも栄養計算されたメニューを一般に提供している所がありますし、レシピを公開している所も有ります。高齢者向けなどのお弁当の宅配サービスも野菜が多く使われて量が控えめです。

更に、調理をする時に工夫をすると見た目は変わらずにエネルギー量を控えめにすることが出来ます。ハンバーグを作る時には挽き肉の割合を減らして、豆腐やおから、野菜を多めに混ぜ込むなどの「かさ増し」作戦が有効です。これは餃子などにも有効な方法です。

唐揚げなどの揚げ物も油を使わない方法もあります。下味をつけた鶏肉に薄く粉を付けて(付けなくてもOK)オーブンで焼きます。(油を使わないで揚げ物を作れる専用の機械と同じような事が家庭のオーブンでも出来ます。)

外食は量が多めになりがちなので、お店選びも大切です。ひとりの時は野菜を沢山使っているお店で少なめのオーダーをするといいです。誰かと一緒ならシェアをする、多めなのが分かっていたら主食を減らしてもらうなどの方法があります。

ひとり暮らしの人などが自宅で食事をとる時のコツは、「ふた口残す」です。ひと口だと「えーい、食べちゃえ」という気持ちになるので、食べる前にふた口分をよけておき、次の食事に回しましょう。

ただし、せっかく食事を減らしても、食後や間食にスイーツやスナック菓子を食べすぎては何にもなりません。それから、旅行で体重増加しない為には行き帰りのおやつを控えるといいでしょう。

冒頭に出てきた短期決戦のダイエット方法は、きっかけ作りには有効だと思うので、最初に弾みをつけて「腹八分目」の長期作戦に入る方法ならいいと思います。

それでも食べ過ぎてしまった時は、また明日から気をつけましょう。ダイエットは一生かけてするものと思ったら、取り返すチャンスはいくらでもあるのです。